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旅のおわり~インドの旅

今、私が目の前で起きていることは、夢か現実か?街を散策していると、だんだんとわからなくなってしまう。ひとりひとりがそのとき、その場所で「生きる」ことに全力投球している。牛は牛がしたいように、犬は犬がしたいように、路上生活者も、高級車を乗る人も、子どもも大人も、みんな同じ場所で一斉に自分のやりたいことを行うから迫力がある。支離滅裂のようで、ある意味、まちに調和がとれている。不思議だ。

路上で赤子を抱き物乞いをしている人も、生命のエネルギーが満ち溢れていて、こちらが思わず「どうか、あなたのエネルギーを少しでいいですから分けてください」とお願いしそうになる。なぜだ。

死体焼き場で火をくべる少年、物を売り歩く少女、路上生活をしている子どもたち、店でチャイを売る少年、学校に通う少年少女・・・。どの子もいい笑顔をしている。寂しい顔をしている子どもたちを1度も見なかった。みんな幸せなのか?

こういう状況をみてくると、なにが人を幸せにするのか?なぜ人は幸せと感じるのか?と考え込んでしまう。

家庭が崩壊し、誰も頼れず、どん底に苦しいとき、這い上がろうとして涙もでず、愚痴もでず、無気力にもなれず、ただただ生きること。立ちがあることに必死だった。こんな自分のささやかな人生経験と比べてもしょうがないが、極貧状態の人たちは、私と同様に今、生きることに必死なのか?いや、そうでもないような。もっと楽天的な感じがする。考えれば考えるほどわからなくなる。追求していくと、ヒンズー教、カースト制、瞑想、ヨガなどインドの人々の人生観をもっともっと知りたくなる。

インドを旅した人の意見は真っ二つに分かれるという。もう2度と行きたくない人と病みつきになって何度もインドに通う人と。私はまた通う派だろう。何か解決したいのだ。でもその何かがわからない。

ほんの1週間ほんの少しインドを旅しただけなのに、すっかり哲学者みならいになってしまった。単純。(笑)昨年IFUW会議でであったインドの学者がいったことを思い出した「インド人はみんないい人。貧困の人たちは悪いことはしません。みんな私たち(階層が上の人たち)を尊敬している」と。今はわかるような、わからないような。やっぱりわからない。

21世紀経済大国となるといわれているインド。これからどのように発展していくのだろうか。現実問題として、どの街にいっても大抵はごみが散乱している。そして、ごみを牛や犬があさっている。不衛生な環境だ。水の浄化とごみ処理は早くよい方向にいってもらいたい。今のように人も牛も犬も共存したままで。世界のインドになっていくにも、お願いしたい。

今回インドを訪れたことも縁があること。インドとの出会いを大切にしていきたい。ありがとう!ご褒美なのか、ユニークで楽しい素晴らしい方々と一緒に過ごすことができました。ルミさんはじめ、みなさまとの出会いに感謝。ありがとうございました。
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by izumi-yworld | 2008-05-17 23:32 |
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